●Tyler Cowen, “Interview questions”(Marginal Revolution, May 25, 2005)
The Volokh Conspiracyブログで、オリン・カー(Orin Kerr)が次のように問いかけている。
就職面接でよく尋ねられるお決まりの質問がある。「あなたの一番の短所(弱点)は何ですか?」というのがそれだ。・・・(略)・・・どう答えたらいいだろう?
読者から回答が続々と寄せられているようだが、その中でもベストの答えはこれだろう。「クリプトナイトです」 [1] … Continue reading。
次点は、「自己言及のパラドックス」を援用したこんな答えだ。「面接で嘘をつくことです」。
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●Alex Tabarrok, “Google Interview Questions”(Marginal Revolution, June 21, 2013)
Google社の面接試験で問われるという有名な質問(難問)について耳にしたことがあるだろうか? どうやらあの質問は無駄なようだ。Google社の人事部でシニア・バイス・プレジデント(SVP)を務めているラズロ・ボック(Laszlo Bock)が次のように語っている。
採用する側として言わせてもらうと、面接で難問を出すのは時間の無駄でしかないと悟りました。『飛行機にゴルフボールはどのくらい(何個くらい)詰め込めるでしょう?』。 『マンハッタンには、ガソリンスタンドがいくつあるでしょう?』 。応募者にこんな問いを出すのは、時間の無駄でしかありません。応募者の能力について何も知れませんからね。面接官が賢くなれた気がするだけに過ぎないんです。
その一方で、かなり役立つのが「(構造化)行動面接法」です。個々の面接官に好きなように質問を出させるのではなく、質問項目をあらかじめ決めておくので、応募者の評価に一貫性が保たれます。
行動面接法がうまくいくのは、仮定の質問ではなく、実体験が絡む質問を投げかける場合です。「分析するのに手こずる難題に直面したけれど、何とか解決できたという実例について教えてください」とかいう問いですね。行動面接法の興味深いところは、応募者が語った実体験を掘り下げていくと、二種類の情報が得られるところです。まず第一に、その応募者が現実に遭遇した問題にどのように対処したかについて知れます。第二に、非常に貴重な「メタ情報」も得られます。どういうことかというと、その応募者が何を「難しい」と考えているかについても知れるわけです。
References
↑1 | 訳注;「クリプトナイト」というのは、スーパーマンが苦手とする鉱物。「弱点はクリプトナイトです」と答えることによって、「私はスーパーマン(あるいは、クリプトン星人)です」と仄めかそうとしているわけである。 |
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