タイラー・コーエン 「女性の声の高さには文化差がある?」(2006年9月5日)

●Tyler Cowen, “What does voice pitch indicate?”(Marginal Revolution, September 5, 2006)


大抵の国の女性は、日本女性よりも低い声で喋る傾向にある。アメリカ女性の声は、日本女性の声よりも低い傾向にあるし、スウェーデン女性の声は、アメリカ女性の声よりも低い傾向にある。オランダ女性の声は、スウェーデン女性の声よりも低い傾向にある。声質の違いは、自他の違い(差異)を表現するための方法の一つである。例えば、オランダ社会では、「理想の男性像」と「理想の女性像」にそんなに差がない。そのため、男性と女性とで、声の高さにほとんど違いが見られない。オランダでは、中低音の声(の女性)の方が高音の声(の女性)よりも魅力的だとも思われている。

つい最近(2006年8月に)出版されたばかりの興味深い一冊である『The Human Voice: How this Extraordinary Instrument Reveals Essential Clues About Who We Are』(邦訳『「声」の秘密』)からの引用だ。著者は、アン・カープ(Anne Karpf)。男女の声の高さの違いをテーマにした博士論文も見つけたが(アブストラクトはこちら [1]訳注;リンク切れ。紹介されていたのは、デヴィッド・プッツ(David Andrew … Continue reading)、経済学の世界で言うところの「シグナリング」のアイデアといくらか関わりがある議論が展開されている。

References

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1 訳注;リンク切れ。紹介されていたのは、デヴィッド・プッツ(David Andrew Puts)氏の「女性によるパートナー選び、力関係、男性の間での低音の進化」(“Female Choice, Male Dominance, and the Evolution of Low Voice Pitch in Men”)と題された博士論文。代わりに、こちらを参照されたい。
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