(…)そこで,日本ではオピオイドの一日当たり標準消費量がどれくらいなのか考えてみよう.次に,それを2倍する.さらに2倍.またまた2倍する.そしてまた2倍.とどめに5回目の2倍.これだけやると,日本の消費量は世界2位になる.アメリカはその上の1位だ.
訳者の補足
コーエンが引用しているのは,スタンフォードの麻薬政策専門家 Keith Humphreys の発言.引用されている箇所の直前ではこう述べている:
最大の誤解は,「アメリカはオピオイド処方をごく正常に行っている」というものだ.そこで,一例として我々の比較対象に日本をもってこよう.アメリカより人口が高齢化している日本は,きっとうずきや傷み〔を訴える患者〕がアメリカより多いとみなさんは思うことだろう.それに,国民皆保険制度もあるので処方してもらう機会もアメリカより多いはずだ.
Vox の記事では,次のようなグラフを示している(国別にみた100万人当たりのオピオイド消費量):
先日掲載したこちらの翻訳も参照されたい:タイラー・コーエン「オピオイドと労働参加率に関するアラン・クルーガーの論文」