経済学101は主に皆様の寄付によって賄われています。温かい支援をお待ちしています

新しいパートーナーのおしらせ

すでに記事の配信は始まっているのでご存じの方も多いとは思いますが、この度、新たに3人のパートーナーが加わりましたのでお知らせいたします。Jonathan Haidt、Joseph Heath、Peter Singerの3人です。

引き続き経済学101への皆さまのご支援をよろしくお願いいたします!→寄付はこちら

Jonathan Haidt (Heterox Academy)

社会心理学者。ニューヨーク大学スターンビジネススクール教授。道徳の心理学を専門とする。異なる文化における道徳と感情について研究すると同時にポジティブ心理学の研究者でもある。ポジティブ心理学とは、人々のより良い意味ある生活を求める心理を前提として、社会を前進させる要因について科学的な研究を行う分野である。スターンでは経済学者を始めとする社会科学者と共同で、いかにして倫理システム設計によって様々な社会システムがより効率的かつ倫理的に機能するかという研究を行っている。

Joseph Heath (In Due Course)

トロント大学哲学教授。哲学部および公共政策学部で教鞭をとる。批判理論 (critical social theory) を軸に商道徳(あるいは商業倫理、企業倫理)や合理的選択など関心領域は多岐にわたる。

Peter Singer

プリンストン大学哲学・倫理学教授。専門は功利主義に立脚した応用倫理学。著書『動物の解放』が有名。タイム誌に「世界の最も影響力のある100人」に選ばれた。

第3期決算報告

一般社団法人経済学101第3期決算のご報告を致します。

当期はこれまでボランティアであった翻訳に一定のルールのもとで翻訳料を支払うこととし、翻訳の質・量の充実とそれにともなう寄付の増加を図りました。その結果、新たな翻訳者の参加や翻訳料の拡大が実現されました。しかしながら、クルーグマンコラムの終了に伴い、毎月の定額寄付はわずかながらではあるものの減少傾向にあり、定額寄付の拡充が課題となっております。

毎月の定額寄付の60%と定めた翻訳料と税金が主な支出となっており、不定期な大口の寄付もあることから、トータルでの収支状況は健全な状態を保っております。この結果、期末における剰余金は約330万円となっており、今後のシステム改善等に役立ててまいりたいと思っています。

今後とも経済学101の活動へのご理解とご協力をお願い申し上げます。

第3期資金収支表

 自平成27年1月1日至平成27年12月31日
収入の部3,708,918
前期繰越金2,241,426
寄付金1,467,426
利息270
借入金収入0
支出の部401,575
翻訳料328,767
手数料2,808
税金等70,000
次期繰越金3,307,343

第3期貸借対照表

   平成27年12月31日現在
現預金3,307,343借入金0
剰余金3,307,343
合計3,307,343合計3,307,343

翻訳料支払いのおしらせ

2015年7月〜9月分の翻訳料の内訳をご報告いたします。

 寄付額翻訳料翻訳ワード数
7月59,006円35,404円3,192語
8月58,063円34,838円2,964語
9月58,068円34,841円5,106語

*毎月Cloud Paymentを通じて寄付された金額の60%を原資とし、翻訳量(元記事のワード数)の比率に応じて各翻訳者に分配しています。

2015年4月〜6月の翻訳料の支払実績をご報告いたします。

寄付翻訳料翻訳ワード数
4月58,991円35,395円2,498
5月60,873円36,524円3,681
6月61,834円37,100円5,100

翻訳料の支払いを通じて翻訳の質・量の向上が期待されます。またそれによって読者の方々がメリットの増加を感じていただけたら寄付をしていただければ幸甚です。配信記事の質・量の向上と寄付の増加が好循環を生むことを願っています。

*毎月Cloud Paymentを通じて寄付された金額の60%を原資とし、翻訳量(元記事のワード数)の比率に応じて各翻訳者に分配しています。

http://econ101.jp/16956-2/

マイルズ・キンボール「日本銀行はインフレ率を上昇させることに成功しているのか?」

Miles Kimball, “Is the Bank of Japan Succeeding in Its Gaol of Raising Inflation?“, Confessions of a Supply-Side Liberal, (September 7, 2015)

(訳者から) まずキンボール教授のマイナス金利の導入方法について説明されている清水誠さん翻訳のこちらのエントリ「紙の通貨と電子マネーの交換レート設定方法」を読むことをお勧めします。


 

2012年6月29日に「未来の人類の英雄であり、日本の英雄」という記事を書いた。日本銀行が始めたばかりの大規模な資産購入を支持する記事である。いまではゼロ金利下限を取り除いて大きなマイナス金利を課すことの方がはるかに良い方策であると思っていはいるものの、それでも大規模な量的緩和がとてもうまく功を奏したことを興味深く観察している。

日本のGDPは2015年の第2四半期に0.4%縮小した。これは2008年の第1四半期の水準をわずかに下回るものである。とはいえ、日本の人口は減少しているので一人あたりのGDPでみると2008年の第1四半期に比べて1%の増加となっている。トータルで見て日本は大不況の激震から這い上がってくることに成功したといえる。しかしこれからの日本は持続的でしっかりとした経済成長を達成できるのだろうか?

Japan’s Real GDP

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Source: Cabinet Office of Japan. Real GDP shown as the logarithmic percentage above the GDP peak in the first quarter of 2008. 

2012年12月の注目すべき選挙によって安倍政権が誕生し、黒田東彦日銀総裁による、毎年GDPの50%以上の規模の債券や証券の購入にコミットする異次元の量的緩和プログラム発動という金融政策の大きな変化をもたらした。

Prices of Key Components of Japan’s GDP

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Source: Cabinet Office of Japan. Deflators for components of Real GDP shown as the logarithmic percentage above the price peak in the third quarter of 2008. 

アベノミクスは効果があったように思われる。金融政策の重要な目的の一つがインフレ率をデフレから2%インフレへと上昇させることであった。安倍政権誕生前の四半期は物価の最下点であった。2012年の第3四半期以来、家計最終消費支出(青線)、民間住宅投資(赤線)、民間設備投資(緑線)は上昇基調にある。家計最終消費支出と民間住宅投資は2014年の第2四半期に大きくジャンプしているが、これは消費税の大きな増税に起因している。この消費税増税に因る大きなジャンプは金融政策が機能しているかどうかについては何も言っていないので、最終消費支出の増加傾向はそれほど印象的ではない。しかし、企業の支出には消費税はかからないため、民間設備投資は消費税の増税に影響を受けない。安倍政権誕生以来、民間設備投資は安定的に増加していることが分かる1

民間設備投資の安定的な増加と住宅投資の不安定な増加は重要である。なぜなら企業が工場を建て機械を購入し、また誰かが家を建てる時、彼らは支払う利子とそれらの投資や住宅の価値がどれくらいの速さで成長していくのかを比較しているからであり、インフレ率が重要な要素となってくるからである。そしてこれらの投資の意思決定に関係するのが民間住宅投資と民間設備投資の価格傾向なのである。(実は私はBob Barsky、Chris Boehm、Chris Housuらと共に、これらの理由により中央銀行はもっと投資財価格にこれまで以上の注意を払うべきだとする初期段階のワーキングペーパーを書いているところだ。)

日本がいかに首尾よく物価の傾向を反転させたかを見るにはインフレ率の日米比較が適している。下のグラフで線がフラットな場合、当該の指標の変化率がアメリカのものと等しいことを表している。消費税の影響を調整したとしても安倍政権誕生の2012年末以来、消費と設備投資の上昇率はアメリカとあまり変わらず、住宅投資が低迷して見えるのは日本の住宅投資が低迷したというよりもアメリカの住宅投資の上昇率が比較的高かったことを反映していている。

Japanese Price Trends Compared to US Price Trends

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Source: Cabinet Office of Japan. Deflators for components of Japan’s Real GDP shown as the logarithmic percentage above the price peak in the third quarter of 2008 minus the logarithmic percentage of the corresponding US prices above their level in the third quarter of 2008.

日本のパフォーマンスは未だ低水準である。ここまではバラ色のストーリーに聞こえるがそうではない。経済が停滞しているのは悪である。日本の現在の物価上昇の傾向が続いたとしても、設備投資や住宅投資の上昇は日本経済をジャンプスタートさせるに必要な設備投資のブームを誘発するようなゼロ金利が充分に低い金利となるような環境を作ってはいないのである。結局のところ、ここで参照点としたアメリカのインフレの指標も現行の政策変数を操作する余地をFRBに与えてはいない状況なのだ。

どうしたら日本はこの呪縛から逃れられるのか。日本に必要なのは金融政策のさらに劇的なシフト、マイナス金利の導入である。

最近のQuartzコラムで私は金利のいわゆる「ゼロ下限」あるいは「事実上の下限」は取り除くことができるという考えの受容の広まりについて論じている。具体的には各銀行が中央銀行に持つ当座預金(準備預金)の純預入額に対して期限別の現金預入手数料を徴収することで、人々が紙幣を貯めこむ心配なく利子率をいくらでも下げられるようになるのだ。秘訣は中央銀行が銀行にある貨幣を一対一以上の交換比率で将来徐々に紙幣に切り替えていくと約束することにある。そうすることで人々は貨幣を紙幣で貯めこむよりも、現在のマイナス金利を受け入れつつ将来の好ましい交換レートによって現金に転換される銀行預金を選ぶことになるのだ2 。後に利子率がプラスになったときにはこのプロセスを逆転させるか、必要ならば永遠に続けても良い。私は個人的に世界中の中央銀行を訪ねてこのアプローチを説明し、中央銀行のスタッフや責任者にいかにこのアプローチがスムーズに機能するかを説明してきた

私が2013年に日本銀行を訪れて日本経済を復活させるためにゼロ金利下限の除去する方法とマイナス金利の導入方法について説明した時には日本銀行は準備ができていなかった。大規模な量的緩和による部分的な成功と、そこへ至る劇的な選挙結果を踏まえると、日本銀行は深いマイナス金利の導入には至らないように私は思う。しかしこれは日本が活力ある経済へ戻る最初のステップなのだ。


© [September 7 2015]: Miles Kimball. Used by permission according to a temporary nonexclusive license expiring June 30, 2020. All rights reserved.

  1. 訳注: 原文では「家計消費支出」「民間住宅投資」「民間設備投資」はそれぞれconsumption prices、house construction prices、business investment pricesとなっているが、グラフのデータ元である内閣府のサイトによればこれらは訳語の変数に対応しているので、このように訳出した。原文では内閣府のデータをトレンドを見るために対数化の処理を行っているようである。 []
  2. 訳注: ゼロ金利を課す具体的な過程をよく理解できていないため訳出に自信がない。 []

Miles Kimball教授のブログが仲間入りしました

ミシガン大学のMiles Kimball教授と、そのブログを翻訳されている清水誠氏のご厚意により経済学101においてもKimball教授のブログを翻訳する許可を頂きましたのでお知らせいたします。

Miles Kimball教授のブログ 「Confessions of a Supply-Side Liberal

清水誠氏の翻訳サイト 「サプライサイド・リベラルの告白

翻訳料の支払いのご報告

今年の1月より皆様から頂いている寄付から翻訳料の支払を開始いたしましたので、月別の翻訳料の支払実績をご報告いたします。

翻訳料2015年1月-3月_03

翻訳料の支払いを通じて翻訳の質・量の向上が期待されます。またそれによって読者の方々がメリットの増加を感じていただけたら寄付をしていただければ幸甚です。配信記事の質・量の向上と寄付の増加が好循環を生むことを願っています。

*毎月Cloud Paymentを通じて寄付された金額の60%を原資とし、翻訳量(元記事のワード数)の比率に応じて各翻訳者に分配しています。

一般社団法人経済学101第2期決算状況のご報告

一般社団法人経済学101第2期の決算のご報告を致します。

当期はニューヨーク・タイムズよりクルーグマンのコラムの提供を受けてコンテンツの充実を図りました。当期の閲覧数は85万アクセスを記録しましたが、他方で翻訳権料の支払いが負担となり財政を圧迫いたしました。このため、7月に寄付金が不足していることをお知らせしましたが残念ながら財政の改善には至らずニューヨーク・タイムズとの契約を打ち切る決定をし、ご報告いたしました。

クルーグマンコラム終了のお知らせ以降、ありがたいことに再び寄付が増加に転じ、現時点でCloud Paymentを通じた定期的な寄付が月間7万円ほどに達しています。また、いくつかの大口寄付もあり、決算時点での財政状況は大きく改善されました。寄付してくださった方々に感謝を申し上げます。

今後は毎月の寄付から翻訳者の方々への報酬の支払を開始し、翻訳へのインセンティブ増加を通じて、配信記事の充実を図っていく予定です。また、経済学101は元々翻訳記事の配信のみが目的としているわけではないので、今後は国内の経済学者に寄る記事の配信やインタビューなどを掲載していきたいと思います。

これからも経済学101へのご支援をよろしくお願い致します!(できれば寄付をお願いします→寄付のお願い)
経済学101第2期決算書類

クルーグマンコラム配信停止のお知らせ

突然ですが、ご好評いただいているポール・クルーグマンのコラムですが、今月12月いっぱいをもって配信を停止します。

これまでの15ヶ月間、クルーグマンコラムは多くの人に読まれてきました。クルーグマンの知名度もさることながら、現在の日本のメディアになかなか見られないリベラルな視点からの経済分析が多くの読者を獲得できた一番大きな理由だと思います。毎月概ね7万ビューある当サイトですが、その半分はクルーグマンのコラムがたたき出している数字です。

にもかかわらず配信を停止するに至ったのはニューヨーク・タイムズ紙からの配信料金の値上げ、円安なども負担増加の要因ですが、皆様からの寄付を主な財源として運営していくには充分な資金が持続的に確保できなかったことが最大の理由です。

現在のところ、大変ありがたいことに毎月980円の支援をいただけるCloud Paymentに登録いただいている方は約30名ほどおられますが充分というには程遠く、配信料を賄い、最低限の翻訳料をお支払いするには200名ほどの方の協力が必要です。

今後もクルーグマンコラム以外のブログの配信は継続してまいりますので、ご協力いただける方には是非ともこちらのページからCloud Paymentへの登録をお願い致します。充分な支援者が確保できた暁には、再びクルーグマンのコラムやその他の有益なコラムの配信をしていきたいと思いますし、またこれまでボランティアで翻訳してくれている方々への翻訳料のお支払いもしていきたいと考えています。

一般社団法人経済学101決算状況のご報告

経済学101は12月決算となっており、決算を迎えてからすでに6ヶ月を経過しており大変恐縮でありますが、遅ればせながら日頃からご協力をいただいている皆様に第1期の決算報告を致したいと思います。

第1期はスタートダッシュでの寄付が100万円以上集まった上に、実働期間が10月からの3ヶ月ということもあり約46万円ほどの剰余金を残しての決算となっております。ただ、支出の部を見ていただければわかるとおり翻訳者の方々へ翻訳料を支払えるような状態には至っておりません。引き続き、皆様のご協力をお願いしたいところです。

また第2期目も半期が経過しているので上半期の決算もご報告いたします。

当期はご覧のとおり、剰余金がマイナスで推移している状況です。翻訳出版権の取得にあたって、毎月定期的な支出があることから、財政基盤の安定化が急務です。このままの状態が続くと、早晩クルーグマンの定期的な配信は停止せざるを得なくなってしまいます!なにとぞ月々の定額寄付プランにご加入くださるようお願い申し上げますm(_ _)m。もちろん、定額でなくても結構でございます。。。

なお、借入金が発生しているのは翻訳出版件の購入にあたって、決済費用や利便性の観点から私個人のクレジットカードで決済しているためです。

経済学101第1期決算書類

経済学101第2期上半期決算書類