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ジョン・コクラン「マクロ経済論議」

John Cochrane “Macro debates” (The Grumpy Economist, July 2, 2014)

(訳者補足:この記事に対しては、デヴィッド・グラスナーノア・スミスニック・ロウなどが反応している。後二者については別途時間が許せば訳す予定)


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以下はウォール・ストリート・ジャーナルに掲載された私の論説だ。下敷きとなっているのはニュー・ケインジアンの流動性の罠という論文なので、ニュー・ケインジアンモデルに関する主張についてもっと知りたい人はそちらを見てほしい。

ウォール・ストリート・ジャーナルはグラフをいらないと言ったのだが、グラフは要点をうまく説明してくれると思う。

というわけで以下が本文となる(いくつか削除した部分を戻したのと、タイポの修正を行った)。 [Read more…]

ジョン・コクラン「新着論文紹介」

John Cochrane “In Box“(The Grumpy Economist, February 17, 2014)

経済学者であるということの喜びの一つは、いくつもの素晴らしい論文が書類箱に届くということだ。それら全部を読む時間がないというのは酷く残念に思っている。NBER、SSRN、AEAの優待メーリングリストから今日届いたいくつかのものを紹介しよう。免責条項:まだ要約部分しか私は読んでいない。(NBERのワーキング・ペーパーを見ることが出来ない場合には、大抵Google検索で著者のページやSSRN上の無料版が見つかる。)


1.アメリカ経済成長の死:再主張、反論、再考 by ロバート・J・ゴードン(The Demise of U.S. Economic Growth: Restatement, Rebuttal, and Reflections by Robert J. Gordon)http://papers.nber.org/papers/W19895 [Read more…]

ジョン・コクラン 「三人のノーベル賞受賞講演とファイナンスのレトリック」

●John Cochrane, “Three Nobel Lectures, and the Rhetoric of Finance”(The Grumpy Economist, December 17, 2013)


本年のノーベル賞授賞式に出席できたことは、私にとって大きな喜びであり、名誉でもあった。授賞式はノーベル賞受賞講演から始まった。そしてそれは、極めて示唆に富むものであった。 [Read more…]

ジョン・コクラン: Mankiw on the 1%

Top1%を巡る論争からのスピンオフ。アメリカのトップ1%は成長の果実を(不当にも)独り占めも合わせてどうぞ。


John Cochrane, “Mankiw on the 1%“, The Grumpy Economist (6/18/2013)


John Cochraneはシカゴ大学ブースビジネススクール ファイナンス教授。株式市場、債券市場、外国為替市場など金融市場における価格形成、ボラティリティ、VCの利回り、流動性プレミアムの研究や株価と景気循環の関係など金融論および貨幣経済学を主な専門とする。カリフォルニア大学バークレー校よりPh. D. (経済学)取得。


グレッグ・マンキューが「トップ1%を擁護する」というタイトルの興味深い原稿を書いている1。しかし、実にタイトルが悪い。私が読んだ限り、もっと興味を引いた主なポイントは(トップ1%にフォーカスすることではなく)「所得移転は下層50%を本当に助けるのか?」だ。 [Read more…]

  1. 訳注:最終的な論文はこちら。 []

John Cochrane: ラジャン、インドの中央銀行総裁に!

John Cochraneはシカゴ大学ブースビジネススクール ファイナンス教授。株式市場、債券市場、外国為替市場など金融市場における価格形成、ボラティリティ、VCの利回り、流動性プレミアムの研究や株価と景気循環の関係など金融論および貨幣経済学を主な専門とする。カリフォルニア大学バークレー校よりPh. D. (経済学)取得。


John Cochrane, “Rajan to run the central bank of India“, The Grumpy Economist, August 6, 2013


私の同僚であるラグー・ラジャンがインド中央銀行総裁に任命されることになった。 Financial Times とReuters の記事を見てほしい。おめでとう、ラグー!

この決定に対する賛辞に二つばかり付け加えたい。

経済学の世界から中央銀行の総裁になるのは伝統的には金融政策の専門家だ。金利だとかインフレだとかそういったものを議論する人たちね。ところがラグーはファイナンスとバンキングについて研究してきた経済学者だ。かれの経歴を見ればわかるが、銀行がどのように機能しているかについて考察した素晴らしい論文を書いている。

そんな彼が中央銀行総裁に就任するのはちょうど良いタイミングなんだ。なぜなら各国の中央銀行はいまや危機を避けるためなどのためにバンキングと金融市場を理解しようと動き始めたところだからだ(あるいは人によっては、しばらくぶりに元の任務に戻っただけと言うだろう)。そしてこれらの分野について彼以上に明確にかつ多くのことを研究してきた人物をこの地球上に見つけることは難しい。

彼のルイージ・ジンガーレスとの人気の共著『セイヴィング キャピタリズム (Saving capitalism from the capitalists )』も示唆に富んでいる。うん、インドの(そして我々の多くが抱える)問題の中心は過剰な規制と腐敗にあることはラジャンも分かっている。でも、現在のシステムを機能不全に陥らせている強い政治的圧力があることも彼は理解している。中央銀行の総裁が直面している政治的圧力を理解し、抵抗できる人がいるとすれば、それはラグーだ。そして、彼ならインドのすべての問題を中央銀行が解決できるなんていう貨幣政策マジックや金融統制について考えようなんて思いもしないだろう。

彼はまた私が知りうる限り最も礼儀正しい人物であるが、同時に言うべきことは決して辞さない人物でもある。つまり、それは動きの遅い官僚機構を指揮するには私のような典型的に頓珍漢な学者よりもラグーははるかにうまく役割を果たすだろうってことだ。

グッドラック、ラグー。きっと君にはこれが必要だ。

FRBの総裁候補としてラグーが選択肢から消えたことが残念だと、ロイターが同様の見解を既に伝えている。