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アレックス・タバロック「子供たちはうまくやってる:世代別の財産」(2021年9月2日)

[Alex Tabarrok, “The Kids are Doing Alright,” Marginal Revolution, September 2, 2021]

こんなことを言っているバズりツイートを見かけたことがないかな――「ベビーブーマー世代が財産をぜんぶ我が物にしていて,ミレニアル世代は貧しい.」 あいにく,ぼくは釣られ耐性がある.おのずと解決される問題について語ろう.

というか,グラフが示唆してる問題は,そもそも正しくない.なんで世代別に見た財産のシェアに着目するの.もっとずっと直球の統計を見ればいいじゃないか.一人当たりの財産の統計はどうなってる? Jeremy Horpedahl が,まさにそれを調べてる


▲ インフレ調整した世代別の財産(ヨコ軸は世代集団の年齢中央値を示す)

まったく同じデータをとりあげて(出典は Fed Distributional Financial Accounts),これを別の視点から眺めてみると,近年の歴史についてずいぶんちがった見取り図が得られる.このバージョンでは,ベビーブーマー世代が同年代だった頃(40代後半)に比べて同年代のジェネレーション X の方がずっと豊かだ(30% も上回っている).ミレニアル世代は,まだベビーブーマー世代の記録に重なるところまで来ていないけれど,彼らもジェネレーション X とほぼ同じ軌跡をたどっている.彼らが今後もジェネレーション X の軌跡をたどり続けない理由はないから,40代後半になったときにミレニアル世代も同じようにベビーブーマー世代を超えない理由もない(ミレニアル世代が40代後半に入るのは2037年ごろだ).

つまり,現在の世代の方が旧世代が同年代だった頃と同等かそれを超える財産をもってるわけだ.

他にも学生の債務や政治事情について鋭い議論がいくつか読みたかったら全文に当たってみるといい.子供たちはうまくやってる.


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