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アレックス・タバロック「臓器移植もインセンティブ付けしよう」(2021年6月15日)

Alex Tabarrok “Incentives for Organ DonationMarginal Revolution, June 15, 2021

ワクチン接種と引き換えに宝くじを配るというのはかなりうまくいっているよう1 。インセンティブを利用できるものとしてほかに何があるだろうか。臓器提供のためのインセンティブを試すべきという腎臓外科医のアーサー・メタスの論考をアル・ロスが送ってくれた。

臓器提供のためのインセンティブに関する制御されたシステムは、相当数の移植用腎臓の増加をもたらす可能性がある。とはいえ、腎臓提供のためのインセンティブはアメリカでは違法である。

(略)当初は、生体からの臓器提供のためのインセンティブという考えは不安を引き起こしかねないものだった(「おぞましい」と言ったひともいた)。一方、世界中の倫理学者はインセンティブを禁止する倫理的な理由はないと主張してきた。そして、研究によって世論もインセンティブに肯定的であることが示されている。さらに、透析は移植よりも高くつく。インセンティブに関する制御されたシステムは、医療制度の費用を削減することにもなる。

私たちは腎臓提供を受け入れている。インセンティブ付けされた臓器提供に反対する主張をするのであれば、そうしたインセンティブ付けされた臓器提供と現在私たちが受け入れていると従来型の臓器提供との違い示さなければ説得力がない。特筆すべきことに、インセンティブは輸血、精子、卵子の提供や代理母については合法で、卵子提供や代理母は確実にリスクがつきまとう問題だ。Gill and Sadeは、提供と販売の間の唯一の違いは金銭的な利己心であり、利己心それ自体のみでは法的に禁止することの十分な理由とはならないと主張する。

インセンティブは間違っているという感情を離れ、潜在的には防ぐことができる臓器不足のせいで待機リストにいる患者たちが死んでいったり移植できないほど病状が悪化しているという現実に向き合うときがきている(略)。専門家業界や患者たちが、臓器移植のためのインセンティブを試すことを可能にする法改正の擁護を行うべときなのだ。

臓器血液の提供に関する過去記事は本ブログに数多くあるので念為。

  1. 訳注;ワクチン接種と宝くじに関するMarginal Revolutionの過去記事の和訳はこちら(optical_frog氏訳) []

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