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アレックス・タバロック 「インセンティブ管理の失敗例: お金を払ったものが手に入るのだよ」

[Alex Tabarrok, “Managing Incentives,” Marginal Revolution, July 21, 2018]

ぼくらが書いた経済学教科書でも,インセンティブを扱った章がある.その章のレッスン・ワンはこれだ――「なににお金を出したかで得るものは変わる」(お金を出したものがずばり自分の求めるものでないときであっても).これの好例がある.カリフォルニア州が山火事の後始末を2017年にやったとき,1つの場所あたりに掛かった費用は 28万ドルだった.過去にあった同様の後始末の実に4倍もの費用で,これまでカリフォルニアでやってきた山火事の後始末のなかでもいちばん高くついてしまった.カリフォルニア州はスピードを重視して,陸軍工兵部隊に仕事を委託したのだけれど,その工兵部隊は業者を雇うに当たって,なんと掘り返した土のトン数で支払う契約をしてしまった.この契約は,意外な 案の定の結果をもたらした.KQED がこう伝えている:

(…)ダンが言うには,掘り起こした土に泥をまぜて重量を水増しした作業員も見かけたという.ソノマ郡監督局のジェイムズ・ゴアによれば,これと似た話として,本来ならリサイクルに回される金属を土にまぜて重量を増やすように下請けが指示を受けたとも聞いているそうだ.

「〔契約業者にしてみれば〕空から黄金が降ってくるようなもんだな」とダンは語る.「そこが最大の問題でね.こんな仕事にトン当たりで払ってたら安全に作業が済むはずもないし.」

(…)Krickl が指差した先は,かつて自宅が建っていたあたりだ.いまでは6フィートの穴があいているその場所を,彼は愛惜をこめて「池」と呼んでいる.」

契約業者たちが基礎も土もガレージの床スラブもまるごと掘り返して,大きな穴を残した.それでできあがったのがこの「池」だ.

ぼくのお気に入りは次の箇所:

あまりに多くの場所で土を掘り起こしすぎてしまったために,州知事の緊急対策室は新規プログラムを立ち上げて工兵部隊の契約業者たちが残した穴を埋めることになった.費用はさらに 350万ドルかかると推計されている.

多謝: Carl D.


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