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タイラー・コーエン「コロナウイルスで科学と出版の文化はどう変化しているか」(2020年2月27日)

[Tyler Cowen, “How the coronavirus is changing the culture of science and publication,” Marginal Revolution, February 27, 2020]

10年前には存在すらしていなかったプレプリント・サーバーに次々と大量のデータが公表され,正式なピアレビューがはじまる前からSlack や Twitter といったプラットフォームやメディアで分析・検討されている.学術誌のスタッフは時間外労働までして記録的な速度で草稿を査読に回し,編集し,出版している.格式ある New England Journal of Medicine (NEJM) では,COVID-19 に関する論文を投稿から48時間以内で掲載した.すでに 200以上ものウイルスゲノムが GISAID というプラットフォームに投稿され,進化生物学者たちの大軍によってすぐさま分析されている.彼らはプレプリントとソーシャルメディアでウイルスの系統発生ツリーを共有している.

「いままでに私が関与したアウトブレイクでの経験とは,今回は大きく様変わりしています」とハーバード大学 T.H. チャン公衆衛生大学院の疫学者 Marc Lipsitch は言う.活発なコミュニケーションによって,科学者たちのあいだに異例な水準の共同作業が結実している.この共同作業と科学の進展が組み合わさって,これまでのどんなアウトブレイクでも見られなかった速度で研究が進められるようになっている.「この6週間で,前例がない量の知識が蓄積されました」と Wellcome Trust を率いる Jeremy Farrar は言う.

COVID-19 は旧来の慣習を壊している.今週はじめに,283件を超える論文がすでにプレプリント・レポジトリに登場している(…).一方,学術誌に掲載された論文は 261件だ.生物医学分野の2大プレプリント・サーバーの bioRxiv と medRxiv には,「目下,この新しいコロナウイルスのなんらかの側面に関して一日当たり 10件前後の論文が上がってきています」と John Inglis は言う.彼は,この2つのサーバーを運営する Cold Spring Harbor Laboratory Press の長だ.この論文の洪水は,「うちの小さなチームにとっては難題となっています(…).[彼らは]夜も週末も働いています.」

全文はこちら.via Michael Nielsen


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