少額の現金インセンティブでワクチン接種が改善できるかどうかを検証するヨーロッパ最大規模のテストで,スウェーデンのボランティアたちは免疫化に1人当たり17ポンド支払われる(…)
ルンド大学の経済学教授 Erik Wengstrom が主導するスウェーデンの研究では,もっと穏当な手法が用いられている.
今後数週間にわたって,60歳以下でワクチン未接種の人々 8,200名が複数のグループにわけられる.一部のグループは,ワクチンを接種すれば,たいていの店舗で利用できる200スウェーデンクローナ(およそ2,550円)相当のバウチャーが渡される.
このお金は,他国で検討中の金額に比べて数割だが,Wengstrom によれば,せいぜい25ドルも払えば人々にワクチン接種をなっとくさせられるという証拠がアメリカで得られているという.
Wengstrom は言う:「みんな,ワクチン接種を受ける意思ならもちあわせているのに,ほんのちょっとした面倒があったりいつも都合がつかなかったりしているのかもしれません.だったら,少額のインセンティブが役に立ちます.」
他のグループの参加者たちは,「ナッジ」手法の対象となる――ナッジとは,特定の選択肢に誘導することで人々の行動に影響を及ぼそうとする試みのことだ.
ワクチンの便益と副反応に関するリーフレットをもらう人たちもいるし,ワクチンを接種するよう他人を説得する最良の論証を考えるように頼まれる人たちもいる.そして,3つ目のグループは,自分の最愛の人たちのリストを書くように頼まれる.「ようするに,ワクチン接種で他人がどんな風に守れるかもしれないか考えるように後押ししているわけです」と Wengstrom は言う.
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