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タイラー・コーエン「セックス労働違法化の意図せざる帰結」(2020年9月21日)

[Tyler Cowen, “Unintended Consequences of Criminalizing Sex Work,” Marginal Revolution, September 21, 2020]

本稿では,セックス労働違法化の影響を検討する.インドネシアの東ジャワにある地区で地域行政によってセックス労働が唐突に違法化された一方で,隣接する複数の地区では違法化されなかったのを,ここでは利用する.我々は,違法化前後での女性セックス労働者とその顧客たちからデータを収集した.生物学的検査による計測を検討したところ,違法化によって,女性セックス労働者のあいだで性感染症が 58パーセント増加していることがわかった.この増加を進めた要因は,コンドームの入手・使用が減少した点にある.また,違法化を受けてセックス労働をやめた女性たちの収入は違法化によって減少し,さらに,女性たちの子供が学校に通うのに必要な金銭を工面する能力が下がる一方で,子供たちが世帯所得を補うために労働しはじめる確率は高まった.性産業が永続的に縮小すれば人口当たりの性感染症発生数が改善する余地はあるが,違法化から5年間で市場は再び拡大に転じ,人口全体での性感染症罹患率は高まっている見込みが大きい.

上記は,Lisa Cameron, Jennifer Seager, & Manisha Shah による NBER ワーキングペーパーからの抜粋.


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