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タイラー・コーエン 「ルーニー効果 ~ルーニーの姿を見ると足がすくむ?~」(2006年11月23日)/「デモンストレーション効果?」(2014年9月12日)

●Tyler Cowen, “The power of suggestion?”(Marginal Revolution, November 23, 2006)


バンガー大学に籍を置くパトリック・バッハ(Patric Bach)とスティーヴン・ティッパー(Steven Tipper)の二人が手掛けた実験によると、ウェイン・ルーニー(サッカー選手)の写真を見た人はそれだけで足のコントロール(敏捷性)が鈍るという結果が見出されたという。 ルーニーの写真を見た人の脳内では動作を司る部位が自動的に(無意識のうちに)活性化してプレイ中のルーニーの動き(サッカーに特有の動き)が再現されることになり、それに伴って足のコントロールが鈍らされるという何ともパラドキシカルな効果が生まれるというのだ。それとは対照的に、テニス選手のティム・ヘンマンの写真を見た人は手のコントロールが鈍る一方で足のコントロールに関しては鈍ったりすることはなかったという1

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●Tyler Cowen, “The demonstration effect”(Marginal Revolution, September 12, 2014)


デモンストレーション効果? はたまた群衆行動

NFL(アメフトのプロリーグ)の元選手であるレイ・ライスがエレベーター内で妻(当時は婚約者)を殴打する映像が流失して以降、全米DV(家庭内暴力)ホットラインには従来比で84%増の相談が寄せられるに至っている2という。

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  1. 訳注;パソコンの画面にプロスポーツ選手の画像をランダムに映し、その直後にその選手がどの競技のプロであるかに応じてキーボードないしはフットペダルをできるだけ早く押してもらうというのが被験者に課せられた課題。まずはじめの実験では画面にサッカー選手(例えば、ルーニー)の画像が映ったらできるだけ早くフットペダルを足で押し、テニス選手(例えば、ヘンマン)の画像が映ったらできるだけ早くキーボードのスペースキーを手で押す。次の実験では画面にサッカー選手の画像が映ったらできるだけ早くキーボードのスペースキーを手で押し、テニス選手の画像が映ったらできるだけ早くフットペダルを足で押す。以上の二つの実験結果を比べると、サッカー選手の画像を見た直後にキーボードのスペースキーを手で押す場合の方がフットペダルを足で押す場合よりも被験者の反応は(平均すると0.02秒ほど)早くて正確だった(画面にテニス選手の画像が映った時の結果は逆転し、テニス選手の画像を見た直後にフットペダルを足で押す場合の方がキーボードのスペースキーを手で押す場合よりも被験者の反応は早くて正確だった)とのこと。 []
  2. 訳注;それまでは1日あたり500~600件の(家庭内暴力の被害に関する)相談が寄せられていたが、レイ・ライスによる暴行の瞬間を捉えた映像が流出して以降は1日に1000件を超える相談が寄せられるに至っているとのこと。 []

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