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タイラー・コーエン 「不滅の詩」(2009年9月5日)/「所有からの逃走? ~落札されてもeBayに出品され続ける黒い箱~」(2010年1月20日)

●Tyler Cowen, “How to achieve artistic immortality”(Marginal Revolution, September 5, 2009)


・・・(略)・・・科学の力を借りて「不滅」の詩の制作を志すカナダ出身の作家がいる。

その作家の名はクリスチャン・ボック(Christian Bök)。カルガリー大学の英語学科の准教授にして実験詩人。ボックの計画は暗号化した自作の詩を人類が生息できない環境でも生き抜けるだけのタフさを備えた「極限環境微生物」のDNAに埋め込むというもの。

細菌のDNAに暗号化されたテキスト(例えば、『イッツ・ア・スモールワールド』の歌詞)を埋め込む試みは他で既にやられているという。しかしながら、ボックの詩には(テキストを埋め込む対象となる微生物の体内において)タンパク質(ボックの表現では「第二の詩」)を作り出す設計図も含まれており、その点で前例のない試みだという。

(カナダ最大の日刊紙である)グローブ・アンド・メール紙に掲載された記事より。全文はこちら。執筆者はアン・マキロイ(Anne McIlroy)。「アミノ酸配列を決める塩基配列ごとに一文字のアルファベットを割り当てる」ため、語彙の数はかなり制約されるとのこと。「不滅の語」に値する50程度の単語を選び出すのに難儀しているらしい。ボックの略歴についてはこちらを参照されたい。ツイッターもやってるようだよ。

ところで、あちこちのブログを見て回っての大まかな印象だが、カナダの新聞記事を取り上げている例はまだまだ少ないようだね。

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●Tyler Cowen, “Markets in everything: the uncollectible artwork”(Marginal Revolution, January 20, 2010)


フェリックス・サルモン(Felix Salmon)が報じている

『A Tool to Deceive and Slaughter』(『欺瞞と虐殺のためのツール』)はカレブ・ラーセン(Caleb Larsen)の手になるアート作品であり、ただ今eBayにて出品中だ。数日中に落札されないようであれば――最低落札価格は2500ドル――、すぐにもeBayに再出品される。無事落札されたらどうなるかというと、やはり再びeBayに出品される。嘘じゃないよ。売買契約書にもはっきりと次のように記載されている。

【本作品の名前は『A Tool to Deceive and Slaughter』(2009年制作)。7日ごとにオークションサイトであるeBayに自ら出品を繰り返す黒い箱。eBayに自動的に接続する装置が内蔵された黒い箱(黒い立方体)と「作品が1週間ごとに自分で自分を売りに出す」というコンセプトが組み合わさった作品。】


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