マーク・ソーマ 「たっぷり寝て経済に活を入れよう」(2014年2月1日)

●Mark Thoma, “‘Get Some Sleep, and Wake Up the GDP’”(Economist’s View, February 1, 2014)


センディル・ムライネーサン(Sendhil Mullainathan)がニューヨーク・タイムズ紙に寄稿している記事(“Get Some Sleep, and Wake Up the G.D.P.”)によると、どうやら少し横になる必要があるようだ。

・・・(略)・・・国民の多くは、もっと睡眠をとる必要がある。

・・・(略)・・・睡眠と経済学? 両者の間に一体どんな関係があるというのだろうか? 睡眠というのは、生理学の専権事項なのでは?

いや、睡眠と経済学とは、大いに関係がある。まず第一に、睡眠不足は、経済に対してかなり大きな影響を及ぼす力を秘めている。・・・(略)・・・2008年に行われた世論調査によると、働く社会人(労働者)のうちの29%は、仕事中に居眠りをしたり激しい睡魔に襲われた経験があるという。オーストラリア人を対象とした研究によれば、睡眠障害に伴う経済的なコストは、GDPの0.8%に相当するということだ。

しかしながら、この数字は、睡眠不足がGDPに及ぼす損害を過小評価している可能性がある。上記の研究では、睡眠障害の治療に要する医療費や(睡眠不足を原因とする)業務上の事故に伴う金銭的なコストに焦点が当てられており、睡眠不足がGDPに及ぼし得る最も重要な影響が見逃されているのだ。現代の多くの職場では、頭を使う仕事や(周囲とのコミュニケーションをはじめとした)ソーシャルスキルが重要な位置を占めているが、睡眠不足は、無気力やイライラを誘発するだけでなく、頭の働きを鈍らせることにもなる。その結果として、経済に対してあらゆる角度から大きな損害が及ぶ可能性があるのだ。・・・[続きはこちら]

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