エリック・ハーストが自らを語っている良記事から抜粋:
いま,どんな仕組みがはたらいているのかについて事実を収集している真っ最中だ.まずは,4年制大学卒未満の若者が時間をどう使っているのかをじっくり調べてる.2000年代に,このグループの就業率は急落した――他のどのグループよりもはげしい下がり具合だった.調べてみてわかったのは,彼らは学校に戻っているわけでもないし,キャリアを切り替えているわけでもないということだ.じゃあ,彼らはいったいどうやって過ごしてるんだろう? 働かなくなった分の時間は,ほぼそっくりそのまま,余暇に切り替わっていた.この新しい余暇の75パーセントは,1つの範疇におさまる:ビデオゲームだ.このグループに属す平均的な低技能の失業者は,1週間あたり平均12時間を使い,ときに週30時間にのぼることもある.この変化は,比較的に大きな移行と言える.これをみて疑問がわいた――この変化によって,労働市場に対する彼らのつながりにどんな影響がでているんだろう?
この疑問に答えるために,2000年に失業していてゲームに興じていた人たちのうちどれくらいの割合が前年も仕事していなかったのかを調査した.失業中の若者たちのなんと22%が――ほぼ4分の1が――前年も働いていなかった.こうした人たちは親や親戚と同居していて,しかも,幸福調査では同輩たちに比べて彼らがかなり満たされているのが示されている.このことからみて,たとえば仕事が見つからなくてみじめだからといった制約で彼らがゲームに興じているとは論じがたい.
「問題」という呼び名が正しいとして,この問題はかんたんには解決されそうにない.
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