〔死因は左から事故死,自殺,殺人,心臓関連,癌.〕
赤:死因の全体平均を大幅に上回っている.
青:死因の全体平均を上回っている.
緑:死因の全体平均を大幅に下回っている.
出典は Dianne Theodora Kenny.Ted Gioia 経由.Kenny はこう記している:
あらゆるジャンルにわたって,男性ミュージシャンでは事故死(車両事故や過失による薬品過剰摂取を含む)が死因全体の 20 パーセントほどを占めている.だが,ロック・ミュージシャンの事故死はこれよりも高く(24.4%),さらにメタル・ミュージシャンはそれすら上回る(36.2%).
自殺は標本全体の全死因のうち 7 パーセントほどを占める.だが,パンク・ミュージシャンをみると自殺は死因の 11 パーセントにのぼる.メタル・ミュージシャンでは 19.3% という驚愕の数字となっている.ゴスペル・ミュージシャンはほんの 0.9% という数字で研究対象のジャンル全体で自殺が最低の率となっている.
殺人は標本全体で 6.0 パーセントを占めるが,現時点で,ラップ・ミュージシャンでは死因の 51 パーセント,ヒップホップ・ミュージシャンでは死因の 51.5 パーセントにのぼる.
選択〔のバイアス〕に注意しよう.ラップ・ミュージシャンの大半はまだ死んでないからね.この問題は,ジャンルが若ければ若いほど極端になるだろう.また,他にも選択効果はありうる.殺されたり異例な死に方をすることで有名人になることもあるだろう.
〔訳者の註記:使用したデータについては,Kenny による別の記事に記載がある: “Stairway to hell: life and death in the pop music industry” これによると,「1950年から2014年6月までに死亡した全ポピュラー・ジャンルのミュージシャン(n=12,665)」を対象として,死亡時の年齢・状況・死に方のデータは 200のソースから得たそうだ.〕