タイラー・コーエン「Covid-19 と労働供給」(2022年9月13日)

[Tyler Cowen, “Covid-19 and labor supply,” Marginal Revolution, September 13, 2022]

本研究では,Covid-19 罹患により永続的に労働供給が減少することを示す.事象研究を用いて我々が行った推計では,Covid-19 感染で1週間仕事を休んだ労働者は,健康上の理由で1週間休まなかった以外の点で類似した労働者に比べて,1年後に就労している確率が7パーセントポイント低い.我々の推計からは,Covid-19 罹患によって,合衆国の労働職がおよそ 50万人(成人の 0.2%)減少していることがうかがえる.ここから,Covid-19 による欠勤によって逸する平均収入が少なくとも 9,000ドルであることが導かれる.そのうち 90パーセントは,感染直後の1週間の欠勤にとどまらない労働供給の喪失を反映している.

上記の抜粋は,Gopi Shah Goda と Evan J. Soltas による新しい NBER ワーキングペーパーから.この論文は,「尾を引くコロナウイルス」(Long Covid) の問題にとっても,いまのアメリカの人的資本危機にとっても,意義がある.

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