(Tyler Cowen, “Three counterintuitive scenarios for driverless vehicles,” Marginal Revolution, October 28, 2015)
自動運転の話といえば,相場はこんなところだ――交通事故死は減少し,都市は大幅に郊外へ拡大し,渋滞に四苦八苦せず朝の通勤時間にこの Marginal Revolution を読んで過ごすようになるだろう,云々.もしかするとそうかもしれない.だが,ただの逆張りだとしても,考慮に値する他の可能性はなにかないだろうか?
最大限に一般的な話をすれば,自動運転に関してみんなが立てるあれこれの予想は,次の2点に大きく左右されるはずだ:
a) 混雑に対して課金する合理的な方法があるか?
b) この新たな機会を利用すべく都市が再区分を進める速度がどれだけ迅速か?
この (a)-(b) のどちらについても,とりたてて楽観的に考えるべきかというと,ぼくには自信がない.
こんな風に言い換えてみようか:公共選択に関わる理由がどうであれ,大半の都心部で混雑具合に課金する方法がないために,すでに道路の管理運営はうまくいっていない.すると,自動運転でもダメダメなバージョンが実現してしまうかもしれない.
このポストに関連する会話で,アレックス・タバロックとジョー・バウスにお世話になった.