アレックス・タバロック「武器種別でみた殺人率」

[Alex Tabarrok, “Homicide Data by Weapon,” Marginal Revolution, June 16, 2016]

FBI が公表している 2014年の武器による殺人のデータはこんな具合だ〔もとの画像はこちら〕:

FBI_homicide_weapon

2014年では,248名がライフルで殺されている.ライフルには,「襲撃用武器」も含まれる.見てのとおり,襲撃用武器よりもナイフで殺されている人数の方が多い.それどころか,襲撃用武器よりも「手,拳,足,etc.」による殺人件数の方が2倍も多い.(「火器,種別不明」の中身次第でこうした数字は少しちがってくるかもしれないけれど,大半はおそらく拳銃だろう).

このデータは,左派にとっても右派にとっても不都合かもしれない.左派にしてみれば,「ライフル」を禁止したところで,どう見ても多くの人命は救えないのは不都合かもしれない.〔「銃がないならバールで殺ればいいじゃない」式に〕他種の武器で代替する効果がなく,しかも,どう定義するにせよ「襲撃用武器」の禁止でさらに件数が減ると仮定してさえ,それほど多くの殺人件数が減りはしない.また,右派にしてみれば,いままでのところ,殺人に使われる主要な武器が拳銃だというのだから,不都合かもしれない.

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