30歳以上の養子・実子をもつ394組の家族という類例のない標本において, 生体測定モデリングにより,次の点を支持する有意な証拠が明らかとなった.すなわち,7項目の政治的態度の表現型の大多数で両親からの遺伝的・非遺伝的な継承がなされている.宗教心と社会自由主義でもっとも大きな遺伝的影響が見られる一方で,養育環境の影響がもっとも大きかったのは政治的な指向と平等主義だった.こうした発見からは,遺伝子・環境・遺伝子-環境の相関すべてが成人期の社会政治的態度に有意に寄与することが示される.こうした態度の原因や発達に関する知見は,急速に変化する今日の社会政治的な様相において,いっそう重要かもしれない.
Emily A. Willoughby et al. による論文の全文はこちら.Via Kevin Lewis 殿.