スコット・サムナー 「セントラルバンカーと巨大な白鯨」(2019年2月9日)

世のセントラルバンカーに告ぐ。マーケットを擬人化するなかれ。

フィナンシャル・タイムズ紙の見出しより。

グローバル経済:並み居るセントラルバンカーが目をパチクリさせている(慌てふためいている)のはなぜなのか?

(ハーマン・メルヴィルの)『白鯨』の主人公であるエイハブ船長は、白鯨を擬人化するという間違いを犯した――『白鯨』を読んだのは18年も前なので、記憶に曖昧なところもある――。しかしながら、エイハブ船長は、白鯨に対して鋼のような冷たい目を注いでいたので、復讐を遂げようと試みている最中に目をパチクリさせることはなかった。

世のセントラルバンカーに告ぐ。マーケットを擬人化するなかれ。マーケットの「予測」を風とか波とかに見立てて、 (昨年の終わり頃のように)マーケットの予測が変わった時にだけ「目をパチクリ」させればいい。

いや、貶(けな)したいわけじゃないから、悪く思わないでね。


〔原文:“Central bankers and the Great White Whale”(TheMoneyIllusion, February 9, 2019)〕

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