アレックス・タバロック 「ニューディール政策に対する経済学者と歴史家の評価の違い」(2009年1月6日)

ルーズベルト政権が着手したニューディール政策に対して、経済学者と歴史家の間で評価に違いがあるようだ。
画像の出典:https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=24974278

The Beaconブログで、ジョナサン・ビーン(Jonathan Bean)が経済学者と歴史家(歴史学者) に対するアンケート調査を引っ張り出している。思い出させてくれて感謝だ。そのアンケート調査というのは、ロバート・ウェイプルズ (Robert Whaples)が経済史学会の会員を対象に行ったもので、経済史にまつわるあれやこれやの問い(言明)について同意するか否かが尋ねられている。そのうちの一つが以下の問いである。

ニューディール政策として括られるルーズベルト政権による一連の政策をひっくるめると、大恐慌を長引かせて深刻化させるのに手を貸した。

経済学者のおよそ半数は、上の問いに同意(あるいは、いくつかの留保をつけて同意)した。すなわち、経済学者の間では、ニューディール政策が大恐慌を長引かせて深刻化させたという評価が主流派ということになる。その一方で、上の問いに同意した(ニューディール政策が大恐慌を長引かせて深刻化させたことに同意した)歴史家はずっと少なかった。少数とは言え無視できない割合(27%)の歴史家が同意してはいるけれど(その多くは、いくつかの留保をつけての同意)。


〔原文:“Economists v. Historians on the New Deal and the Great Depression”(Marginal Revolution, January 6, 2009)〕

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