タイラー・コーエン 「嫉妬(しっと)について」(2003年10月15日)

ジョゼフ・エプスタインの『Envy』(邦訳『嫉妬の力で世界は動く』)は、「嫉妬」がテーマになっている愉快な一冊だ。
画像の出典:https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=554932
  1. 我々は、自分と似た相手に嫉妬を抱く。すなわち、自分よりも稼ぎがちょっぴり多い相手には嫉妬を抱くが、ビル・ゲイツには嫉妬を抱かない。
  2. 男性は、女性とよろしくやっている他の男性を許し難く感じる。
  3. 男性は、女性に対してそこまで嫉妬しない。男性にとっては、女性というのは「人生におけるご褒美の一つ」のようなものだからだ。
  4. 嫉妬についてこの上なく洞察力のある文章を書き残している哲学者は、未婚男性ばかり(カント、キルケゴール、ショーペンハウアー、ニーチェ)。

ジョゼフ・エプスタイン(Joseph Epstein)の愉快な一冊である『Envy』(邦訳『嫉妬の力で世界は動く 』)で述べられている内容を私なりにまとめてみた。エプスタインへのインタビューはこちら。エプスタインが嫉妬について論じているエッセイはこちら。エプスタインにまつわる情報がまとめられているページはこちら

私なりの感想:エプスタインの文才には嫉妬してしまう。その一方で、テニュア(終身在職権)を勝ち取っている学者の方が彼よりも概して稼ぎがいいと書かれているのを読んで、ほっと胸を撫(な)で下ろしてもいる。


〔原文:“Hypotheses about envy”(Marginal Revolution, October 15, 2003)〕

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