アレックス・タバロック 「プレイメイト指標 ~社会経済情勢が変わると、男性が好きな女性のタイプも変わる?~」(2008年10月16日)

(不景気などで)社会経済情勢が厳しい時には、年齢が高めで、体重がそこそこあって、身長が高めで、ウエストが太めで、目が小さめで、ウエスト/ヒップ比の値が大きめで(腰のくびれがそこまでなくて)、バスト/ウエスト比の値が小さめで(胸がそこまで大きくなくて)、ボディマス指数(BMI)の値が小さめ(体脂肪が少なめ)なモデルが、「プレイメイト・オブ・ザ・イヤー」に選出される傾向にあるらしい。
画像の出典:https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=773443

環境安全性仮説(Environmental Security Hypothesis)によると、社会経済情勢――環境――が変わると、男性が好きな女性のタイプも変わるという。不景気だったりで生活が厳しくなると、生産(production)が得意な――稼ぐのが得意な――女性を好(す)くようになるという。言い換えると、年齢が高めで、身長が高めで、体重がそこそこあって、胸やくびれはそこまでなくても体脂肪が少ない女性を好く傾向にあるという。その一方で、景気が良かったりで生活にゆとりがあると、生殖(reproduction)が得意な女性を好くようになるという。言い換えると、年齢が若めで、身長が低めで、体重が軽めで、胸もくびれもある女性を好く傾向にあるという。ところで、ペティジョン(Terry F. Pettijohn)&ユンゲンバーグ(Brian J. Jungeberg)の二人が1960年から2000年までの『プレイボーイ』に登場したプレイメイト(女性モデル)の特徴を調べて、以下のような結果を得ている。

・・・(略)・・・環境安全性仮説の予測と整合的な結果が得られた。すなわち、(不景気などで)社会経済情勢が厳しい時には、年齢が高めで、体重がそこそこあって、身長が高めで、ウエストが太めで、目が小さめで、ウエスト/ヒップ比の値が大きめで(腰のくびれがそこまでなくて)、バスト/ウエスト比の値が小さめで(胸がそこまで大きくなくて)、ボディマス指数(BMI)の値が小さめ(体脂肪が少なめ)なモデルが、「プレイメイト・オブ・ザ・イヤー」――その年に『プレイボーイ』に登場した総勢12人のプレイメイトの中から選ばれる年間最優秀モデル――に選出される傾向にある。環境が安全であるかどうか(社会経済情勢が厳しいかどうか)によって、男性の認識や好みが変わり、顔立ちも含めてどういう身体的な特徴を備えた女性を好くかに違いが出てくる可能性があるようだ。

さらに突っ込んで分析したいという計量経済学者がいるようなら、こちらのページ [1] 訳注;リンク切れから必要なデータをダウンロードできるかもしれない。ところで、今年(2008年)の「プレイメイト・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたのはジェイド・ニコル(Jayde Nicole)なわけだが、環境安全性仮説の予測と整合的な結果・・・とは言えないようだ。


〔原文:“The Playmate Indicator”(Marginal Revolution, October 16, 2008)〕

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