タイラー・コーエン 「大学のキャンパスを駆け回るちっちゃな銀行員」(2012年10月6日)

●Tyler Cowen, “Study of investment diversification on the UC-Berkeley campus”(Marginal Revolution, October 6, 2012)


「カリフォルニア大学バークレー校のキャンパスを舞台とする分散投資に関する研究」。かねてから有益な情報を教えてくれるMark Thorsonがそんなタイトルを冠してまたもや耳寄りな情報を知らせてくれた。

「彼らはちっちゃな銀行員みたいだと考えてもいいかもしれませんね。お金(木の実)を蓄えるだけではなく、その蓄えを色んな資産に分散投資して(色んな場所に分けて隠しておいて)管理しているようなものですから」。そう語るのはカリフォルニア大学バークレー校の博士課程で心理学を学ぶミケル・デルガド(Mikel Delgado)。心理学者のルシア・ジェイコブス(Lucia Jacobs)が責任者を務める実験室の一員でリス研究チームのリーダーに選ばれた人物だ。

他にもいくつか引用しておこう。

デルガドは語る。「彼女(メスのリス。名前はピーター)は体にハンデを負っているんですが(脚が3本しかなくしっぽも無い)、それにもかかわらず木の実をへそくりする(蓄えてどこかに隠しておく) [1] 訳注;それに加えて、木の実の隠し場所を後々ちゃんと見つけ出すのに非常に長けているんです」。

もう一丁。

・・・(略)・・・リスたちは木の実の「質」を評価する(品定めする)時に頭を振るわけだが、頭を振る動作が特に激しくなるのは見つけたばかりの木の実を今すぐに食べてしまうのではなく後々のために蓄えておこうと算段している時だという。

最後だ。どうやらリスたちは我ら(人間)の多くとは違うようだ。

木の実を隠しておいた場所を再び見つけ出す時にリスたちは一体どのような認知スキルを使っているのか? その謎を解き明かしたいというのがデルガドの願いだが、今の時点でも確実に断言できることが一つあるという。「彼ら(リスたち)は将来に備えて蓄財しているんです。それも非常に賢くやっているんです」。

全文はこちらだ。

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1 訳注;それに加えて、木の実の隠し場所を後々ちゃんと見つけ出す
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