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スコット・サムナー 「ノー・テーパー声明を自己流で翻訳すると・・・」(2013年9月18日)

●Scott Sumner, “Monetary offset in Fedspeak”(TheMoneyIllusion, September 18, 2013)


以下は、本日のFOMC(連邦公開市場委員会)後に公表された声明文の一部(ゴシック体による強調は、私が追加したもの)。

連邦政府による財政緊縮も加味した上で判断すると、我々が現状の資産購入プログラムに乗り出して以降の1年の間に生じた景気および労働情勢の改善は、経済全体の力強さがその勢いを増していることの反映だと見なして差し支えないものと思われる。しかしながら、今回我々は、資産の購入ペースの調整に乗り出す前に、景気ならびに労働情勢の改善に向けた動きが持続的であることを示す更なる証拠を待つ必要があると判断した。それゆえ、今後もこれまでと同様に、月額400億ドルのペースで住宅ローン担保証券(MBS)の購入を進めるとともに、月額450億ドルのペースで長期国債の買い入れを進めていく予定である。加えて、これまでと同様に、満期を迎えた政府機関債(エージェンシー債)と住宅ローン担保証券の償還元本を、住宅ローン担保証券に再投資するとともに、満期を迎えた財務省証券の償還元本を、財務省証券の入札用原資として再投資する予定である。資産購入プログラムがこれまで同様に継続されることになれば、長期金利に対する下落圧力として働くだけではなく、住宅ローン市場の円滑な機能を側面から支援するとともに、金融市場全般にわたる一層の緩和圧力として作用することが期待される。その結果、景気回復の力強さが増すことにもなろうし、FOMCに課せられた2重の責務(dual mandate)と合致する水準に向けてインフレが徐々に上昇する格好ともなろう。

自己流で翻訳すると、次のようになろうか。

「我々は、成長とインフレに関する目標の達成を堅く決意している。しかしながら、連邦政府による財政緊縮のために、その目標を達成できない恐れがある。そこで、今回我々は、大方の予想とは異なり、現段階では、量的緩和の縮小(テーパー)には乗り出さないことを決めた。それというのも、今の段階で量的緩和の縮小に乗り出してしまえば、連邦政府が進める財政緊縮によって、実質GDP成長率とインフレが我々の目標から乖離する事態を許してしまう可能性があるからである。そのような事態は、到底受け入れられるものではない。議会と大統領に対しては相済まないが、成長とインフレをコントロールするのは、我々FOMCの仕事である。 成長とインフレを再びコントロールできるようになるまでは、成長とインフレが目標に達するまでは、量的緩和の縮小に乗り出すつもりはない。 」

もっと端的に翻訳すると、こうだ。

「財政乗数はゼロである。」


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