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タイラー・コーエン「経済の再始動?」(2020年4月15日)

[Tyler Cowen, “Re-starting the economy,” Marginal Revolution, April 15, 2020]

アメリカは経済活動を時期尚早に再開するだろうか?:

NBER が新たに合衆国内の小企業調査を実施した https://nber.org/papers/w26989.今回の危機が6ヶ月続いた場合に自社の事業が存続していると答えた割合を産業分野別に示す:ホテル: 33%,個人向けサービス: 22%,レストラン・バー: 15%

これは Derek Thomson からの抜粋.あるいは,貸付金の不払いによって銀行制度は支払い能力をなくし,連銀によっても救済しきれなくなるだろうか?

いずれかの時点で,不可逆の非線形な経済への打撃が生じてしまう.ぼくらとしては,むざむざとそんな事態が起こるのを赦しはしないだろう.「お金と人命のあいだにトレードオフなどない」という声が何度あがろうともだ.

ここしばらく,こんな風に思っている――「アメリカは時期尚早に経済を再始動するだろう,ごく一部だけで,しかも偽善的な再始動になるとしても,再始動にはちがいない.5月になれば,速度にばらつきはありつつも,各地の都市も含めて大半の州で経済活動が再開されるだろう.」

トップ経済学者たちに質問したこのシカゴの調査を見てみると,ほぼ全員が早期の再始動に反対している.彼らの分析に異論はないけれど,彼らは実際の論争からあまりにかけ離れている.

アメリカは民主主義の国だ.そして,平均的な有権者は,コロナウイルスで死にはしない(大抵の分析では,この点を十分に繰り返していない).すると,ぼくらはごく近いうちに再始動しそうだ.人命と長期的な GDP の完全な計算からどんなことが示唆されようと関係ない.

Lyman Stone は都市封鎖の終了に賛成している.彼と同意見かどうかは重要じゃない.Matt Parlmer は,そのうちに再始動しなければ革命が起きると予想している.この見積もりには賛成しないけれど,再始動の日付が完全に選択変数であるとは考えない点で,彼は正しい筋道で考えている.

ここで重要なのは,より悪い再始動ではなくよりよい再始動を考え出すことだ.

最適な政策をみちびくどんなモデルも,「都市封鎖がそう長続きさせられないのを承知したうえで,ではいつすべきなのか」であるべきで,「都市封鎖の最適な期間はどれくらいか」であるべきじゃあない.

望みうる最善は,早期の再始動のリスクによって,アメリカがいっそう創意をめぐらすはずみがついて,もっとすばやくマスクや検査その他のウイルスと経済のリスクを減らすさまざまな手法を編み出すようになることだ.


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