Alex Tabarrok “Constitutions Quantified” (Marginal Revolution, March 8, 2014)
比較憲法プロジェクトでは、1789年以降に著された800程度の憲法のうち720のデータを集めている。例えば一番短い憲法はヨルダンで2270語、それに対して一番長いのはインドのもので146,385語もあり、これは二番目に長いアメリカ憲法の7760語よりもずっと長くて2倍以上ある。ニュージーランド憲法は保障している権利が最も少なく、はっきり言えばゼロであるのに対し、ボリビア憲法は最も多い88個の権利を保障している。
ボリビア憲法にある権利の中には、「全ての人は健康についての権利を持つ」というものがある。これはかなり野心的に思えるけれども、翻訳が正しいのか確信はないので、おそらく原文では健康管理について言っているのかもしれない。他にも住宅、下水、電話通信サービスというのもある。全部をここに書くことは出来ないけれど、次の条文は時代を先取りしてると思う。
あらゆる政府機関、及びいかなる人物、団体も、私的な会話ないし通信を監視あるいは集中化させる装置によってそれを妨げてはならない。
ベネズエラもその憲法の中でボリビアと同じくらいの権利を保障していて、データによれば81個あるそうだ。しかし私としては、ニュージーランドに住んでいるほうがボリビアやベネズエラに住んでいるよりも自分の権利がより保障されていると感じることだろう。権利が長々と列挙されている憲法は権利が長々と列挙されている婚前契約書と少々似ていて、書面上の見栄えはいいけれども、結婚や憲法を作るのは書面ではないのだ。