ノア・スミス「パワー・トラッド・カップルの台頭」(2025年8月12日)

どんな人たちがどんな人たちと結婚しているのか――これについては,人気アイディアがいろいろある.ひとつ挙げると,「金持ちの男はもっぱら身体的な魅力のある妻を望み,相手の社会的地位や教育には頓着しない」というアイディアがある.また,「パワーカップルは共稼ぎする傾向がある」というアイディアもある.

実は,このどちらのステレオタイプも間違ってる.ライマン・ストーンが家族研究所 (the Institute for Family Studies) の記事で示しているように,金持ち男は教育水準が高くて高収入の女性と結婚しがちで,その女性は結婚後に主婦になる.グラフを3つほど示そう:

「高所得男性の結婚相手は教育水準の高い女性が圧倒的に多い」(Source: Lyman Stone)

「高所得男性の結婚相手は高所得女性が圧倒的に多い」(Source: Lyman Stone)

「高所得男性の結婚相手は専業主婦が圧倒的に多い」(Source: Lyman Stone)

どのグラフでも「圧倒的に」(”overwhelmingly”) という単語が使われているのは好ましく思わないけれど,要点は明快だ――裕福で,結婚相手の選択がしやすい男性たちは,教育があって高所得の女性たちを選好する傾向がある.でも,そうした女性たちの多くは結婚後に家庭を切り盛りする主婦になる.「パワートラッド」カップルとでも呼ぼうか.


[Noah Smith, “The rise of the power trad couples,” Noahpinion, August 12, 2025]
Total
0
Shares

コメントを残す

Related Posts