アレックス・タバロック「現代ニューヨークの賞金稼ぎたち」(2022年3月21日)

[Alex Tabarrok, “Bounty Hunters Work,” Marginal Revolution, March 21, 2022]

ニューヨークは賞金稼ぎたちに対価を払っている.賞金稼ぎたちのエモノは,停車中のトラックが3分以上アイドリングを続けてる証拠だ.

ニューヨークタイムズ: 「市民による大気汚染通報プログラム」(Citizens Air Complaint Program) という名称の公衆衛生キャンペーンでは,アイドリングのまま駐停車を3分以上続けたトラックを通報するよう人々に呼びかけ,対価を払っている.学校の付近では1分のアイドリング駐停車も通報対象となる.通報すると,当該トラックに科せられた罰金の 25% が与えられる.通報の際に必要なのは,ドアに書かれた会社名とエンジンが回っている様子を示す3分以上の動画だ. 同プログラムによって,市内でアイドリングしていたトラックの通報件数は大幅に増えた.2018年にプログラムが設けられる前は10件前後にすぎなかったのが,昨年は 12,000件以上にまで増えている. (…)〔一般市民の〕Slapikas 氏によれば,運動のための日課の散歩中に注意を払うだけで,2021年に64,000ドルを手に入れたという:「目をつぶってたって,一日に3件は堅いだろうね.」

こんな結果になるなんて,誰が思ってたろうね? 賞金稼ぎたちの方が,警察よりも犯罪の発見をうまくやってる.想像してみよう.もしもこういう制度を,保釈中の刑事被告人に応用したらどうなるだろう?

もちろん,税金取り立て請負人の場合のように,いつだって法の執行に効率性がのぞまれるとはかぎらないけど.

Total
5
Shares
1 comment

コメントを残す

Related Posts