アレックス・タバロック 「クリスマスゲーム理論」(2009年12月27日)

●Alex Tabarrok, “Christmas Game Theory”(Marginal Revolution, December 27, 2009)


愛しき妻へのクリスマスプレゼントに宝石を買っておいたのだが、妻曰く「返品してきてちょうだい」とのこと。「高価すぎるわ」(高価すぎて受け取れない)というのだ。素晴らしい。実に素晴らしい。クレジットカードを使わずして、妻からクレジット(信頼、信望)を勝ち得たのだ [1] … Continue reading

「ゲームの木」を慎重に辿った挙句に(後ろ向き帰納法を駆使した挙句に)宝石を買うという選択に至ったのだが [2] … Continue reading、そんな裏事情があることは妻には絶対に明かすまい。

(追記)真似はしないように。ゲーム理論や配偶者について細かいところまでよく知っているようなら話は別だが、そうでもないのに私の真似をすると、懐具合に大きな打撃を受けるおそれがある――詳しくは、トーマス・シェリング(Thomas Schelling)の瀬戸際戦略(brinkmanship)を参照――。

References

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1 訳注;お金を一銭も使わずに妻からの信頼を勝ち得た、という意味。宝石を返品すれば、その代金を支払う必要もなくなる(クレジットカード払いで宝石を買っていたようなら、宝石の代金が後々預金口座から引き落とされることもない)が、その一方で「夫は大枚をはたいて宝石をプレゼントしてくれようとした」という好印象を妻に持ってもらえる可能性がある。
2 訳注;妻に宝石をプレゼントしようとしても、決して受け取らないだろう(「高価すぎて受け取れないから、返品してきてちょうだい」と応じるだろう)と見越した上で宝石を買った、という意味。
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