●Tyler Cowen, “What are the thirty best travel books?”(Marginal Revolution, June 27, 2006)
こちらのサイトで、旅がテーマのお薦めの書籍――紀行本だとか、旅行記だとか――が30冊挙げられている。作家一人あたり一冊だけしか選べないという縛りを受け入れるのであれば、私もその多くに同意だ――コリン・サブロン(Colin Thubron)だとか、ジョナサン・ラバン(Jonathan Raban)だとか、ポール・セロー(Paul Theroux)だとかは、何冊も候補に挙げたいところ――。
ところで、バリー・ロペス(Barry Lopez)の『Arctic Dreams』(邦訳『極北の夢』)が挙がっていないのは、どうしたわけだろうか? デイヴィッド・キャンベル(David Campbell)の『The Crystal Desert』(邦訳『南極が語る地球物語』)もだ。私であれば、ナイポール(V. S. Naipaul)の『Turn in the South』か、ロバート・バイロン(Robert Byron)の『The Road to Oxiana』を真っ先に薦めるだろう。先の30選では、マルコ・ポーロの『東方見聞録』も漏れているが、今でも魅力を失っていない一冊だ。
ヘロドトス(の『歴史』)なんかはどうだろうか? トクヴィルの『アメリカのデモクラシー』とか、スウィフトの『ガリバー旅行記』とか、ダンテの『神曲 地獄篇』とかを「旅がテーマの書籍」としてお薦めするのってありだろうか? これというお薦めの本があるようなら、コメント欄で教えてもらえたら幸いだ。