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スコット・サムナー「日本旅行を終えての感想」

Scott Sumner ”Back in the USATheMoneyIllusion, May 1, 2018

日本について書いた前回のポスト1 の続きをさらっと書いてみよう。小奇麗で魅力的,礼儀正しい成田空港を発ち,ごちゃごちゃしていてだらしなくて混沌としていて無秩序なロサンゼルス空港に到着すると,まさに横っ面をはたかれたような思いがする。特に最高なのは,まだ機内にいるうちに航空会社から税関申告書が配られるところだ。着陸した後,税関申告書を誰にも見せる機会はないのにだ。きっと乗客の時間つぶしのためとでも思っているんだろう。数独をやるのと同じように。その一方で,小さな家とコンクリートのビル,電線であふれた日本を訪れた後に見るオレンジ郡南部は楽園のようだ。アメリカと日本を比較するのは本当に難しい。お互いにそれぞれ違った長所と短所があるからだ。

ほとんどの人は私と興味を持つところが違うから,旅行のアドバイス的なものはあまりない。例えば,成田空港に向かう電車内では携帯電話と睨みあっている人たちを見た。私はと言えば窓の外を見て,これまで見た映画の90%以上よりもとまではいかないまでも楽しんで過ごした。東京の驚嘆すべき様々な建築物,特に1960年代を思い起こさせるようなものを見るのは楽しい。

旅行の締めにはちょっと都会から離れたところを訪れた。目をひいたのは2か所。私たちは伊豆半島の河津の近くの温泉で3日間過ごしたが,一か月かけてこの地域を巡ってみるのもありだと思えた。(もう一度行ってもっと深いところを見ようと思ったほかのすべての場所と同様,もう一度行くことはもちろんないだろうが。)

もう一つのハイライト宝川温泉(群馬)だ。4つ星のホテルは実際のところ酷くボロボロだった。それでもここの露天風呂は目を見張るもので,訪れる価値がある。かつては宿泊客は熊と一緒に風呂に入ることもあったようだ。現在はもうできなくなっているが,今でも熊汁の提供は行っている。

旅行が終わった今も日本はお気に入りの国なので,いつかもう一度行こうと考えている。

追記:気に入った光景の一つは,タバコやお酒の自動販売機だ。

自動販売機では度数9%のお酒も売られている。実のところ日本の自動販売機産業は巨大で,驚くほどいろんなものが売られている。

追追記:社会正義闘士諸兄の「文化の盗用(cultural appropriation)」という狂気を日本が受容していない点もポイントが高い。日本人はケイ・ペリーが着物を着たのは賛辞であると考えている。それが当たり前だ。

子供の安全に関するアメリカのおかしな強迫観念も日本にはない。記事そのものは手元にないが,ワシントンDCへの中学2年生の修学旅行が「テロリズム」を心配した学校側によって最近取りやめになったという話がオハイオ州ノースリッジビルの地方紙に載っていたのを読んだ覚えがある。特段のテロリストの脅威では全くなくて,単なる一般的なテロリズムを心配してだ。この前,タイラー・コーエンはペンシルバニア州で自然保護区域に出かけた大学サークルが取り消し処分を受けたという話を載せていた2

アメリカは一体どうなってしまったんだろうか。私が若い頃,頭のおかしなTVタレントが冗談で大統領に立候補した。その当時,アメリカ国民は悪ふざけで立候補している人物を本当に大統領に選んでしましまわないほどには賢かった。

現実がどんどん虚構新聞3 に追いついてきてる。

  1. 訳注;言及されている記事の邦訳はこちら(optical_frog氏訳) []
  2. 訳注;言及されている記事はこちら []
  3. 訳注;原文はアメリカのパロディ新聞”the Onion”であるので念のため []

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