タイラー・コーエン 「自動車が絡む交通死亡事故はどこで起きている?」(2020年2月11日)

●Tyler Cowen, “What causes car deaths and how to limit them”(Marginal Revolution, February 11, 2020)


2017年に米国で起きた自動車事故で亡くなった人のうち、18%は高速道路上での事故で命を落としている。思いの外低い数値だが、その一番の理由は、高速道路には交差点がない――交差点がある高速道路もあるにはあるが、ごく少数だ――からだろう。高速道路上での事故で命を落としている人よりも、交差点(ないしは、三叉路)での事故で命を落としている人の方が多い――2017年に米国で起きた自動車事故で亡くなった人のうち、20%は交差点での事故で命を落としている―のだ。

高速道路上での事故で命を落とした人の割合が18%で、交差点での事故で命を落とした人の割合が20%だとすると、残りの60%はどこで命を落としているのだろうか?

地方(田舎)にある片側一車線道路(片側1車線ずつ計2車線の道路で、道路の中央に黄色の二重線のセンターラインが引かれている)での事故で命を落とした人の割合は、全体の38%。驚くなかれ、38%だ。いや、実際のところは38%どころじゃない。というのも、地方の片側一車線道路上にある交差点での事故で命を落とした人は「交差点」での事故で命を落とした人としてカウントされていて、地方にある片側一車線の高速道路での事故で命を落とした人は「高速道路」での事故で命を落とした人としてカウントされているからだ。ともあれ、2017年の米国で車を運転していて亡くなった人のうちの4分の3は、「高速道路」/「交差点」/「地方にある片側一車線道路」のいずれかでの事故でこの世を去っているのだ。

もう一丁、引用しよう。

地方にある片側一車線道路での事故で命を落とした人のうち、50%はシートベルトを着用していなかった。地方にある片側一車線道路での事故で命を落とした人のうち、40%近くは体内にアルコールが残っていて、そのうちの90%近くが血中アルコール濃度が法律で定められた基準値(0.08 g/dL)を上回っていた。地方にある片側一車線道路での事故で命を落とした人のうち、3分の1はスピード違反を犯していて、16%は無免許運転だった。

全文はこちら。執筆しているのは、ピーター・アッティア(Peter Attia)。Anecdotal経由で知った記事だが、興味深い話が盛り沢山(だくさん)の内容になっている。

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