キャサリン・ランペルがイギリスのソーダ税の是非を考察するすぐれたコラムを書いている.少し引用しよう:
なんでアウトプット〔の肥満度〕を標的にせず,インプットの一部をランダムに選んで標的にするんだろう? のぞめば肥満に課税だってできるというのに.あるいは,あんまり懲罰的に見えない方がいいというなら,太りすぎの人が減量したら税額控除を与えるかたちにしてもいい.肥満度を減らした度合いと課税を直接に対応させる方が,肥満を減らすという明言された政策目標を達成するうえで確実にずっと効率がいいだろう.
もちろん,減量に応じた税額控除というかたちをとったとしても,「脂肪税」だなんてひどく忌まわしいものに思える.そのワケは…よくわからない.
肥満ではなくあえてソーダに課税すると効率で劣る.たとえば,ソーダ常飲者が糖分の多い他の飲料に切り替えるかもしれないからだ.直接に課税して太りすぎの人たちに屈辱を与えてしまうのは気が進まないものだ.それで,ぼくらは他の政策を選ぶけれど,そっちは肝心の太りすぎの人たちを助ける効果で劣ってる.(この議論では,肥満者の消費行動を変えることで彼らの助けになると仮定しているけれど,本当に助けになるかどうかは議論がある.) ロビン・ハンソンが何度も語ったように,「政治は政策の問題ではない」ってやつで…