タイラー・コーエン 「『新自由主義』なる語の起源」(2024年1月30日)

「新自由主義」なる語には、そもそもから侮蔑的な意味が込められていたらしい。
画像の出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/4565279

新自由主義(neoliberalism)という語には、「19世紀の自由主義経済学」を左右の集団主義(集産主義)陣営――マルキスト(マルクス主義者)、ナチスシンパ――による攻撃から守ろうとしていたミーゼス(Ludwig von Mises)――限界革命の一翼を担ったオーストリア学派の中心人物――を侮蔑する意図が込められていた。そのために、あえて「ネオ」という接頭辞が冠されたのだ。

侮蔑的な意味を込めて「新自由主義」という語を使うのを広めた主要人物の一人が、オトマール・シュパン(Othmar Spann)だった。シュパンは、ウィーン大学におけるミーゼスの同僚でありライバルであり、ナチスの雛形であるオーストロファシズムを支えた代表的な知識人の一人だった。 シュパンは、1924年に改版された自著の教科書(経済学の教科書) に「新自由主義」を揶揄する章を新たに付け加えている。

つまりは、ミーゼスは、1938年にパリで開催されたウォルター・リップマン・コロキウム(Colloque Walter Lippmann;CWL)に出席する15年も前から [1]訳注;「新自由主義」という語は、1938年にパリで開催されたウォルター・リップマン・コロキウムでアレクサンダー・リュストウ(Alexander … Continue reading、マルキストおよびナチスシンパの両陣営によって「新自由主義者」と呼ばれて非難されていたのだ。ミーゼスが自らを「新自由主義者」と名乗りたがらなかったのも何ら驚くべきことじゃないのだ。

フィル・マグネス(Phil Magness)による X(旧twitter)での怒涛の投稿より。


〔原文:“From the beginning, “neoliberalism” was an obnoxious term”(Marginal Revolution, January 30, 2024)〕

References

References
1 訳注;「新自由主義」という語は、1938年にパリで開催されたウォルター・リップマン・コロキウムでアレクサンダー・リュストウ(Alexander Rüstow)によって考案されたというのが定説のようになっている。
Total
0
Shares

コメントを残す

Related Posts